はじめてを、おしえて。
わたしは痛い、痛いと顔に出すのを抑えられませんでした。
「しょうがねぇって……初めてだもんな。
俺も、お前も……」
わたしの思考を読んだかのようないっくんの言葉に、愛しさが溢れます。
「……いっくん……」
「ん?大丈夫か?ほんとにやめるか?」
「ううん……いっくん、大好き……」
ボクはその首に手を回し、抱きつきました。
「やべぇって、止め金はずすなよ。
優しくしようとしてるのに。
もう手加減できねぇぞ」
「えっ……やだ、死ぬ」
「嘘。今日はもう、やめよう。
また、今度な」
いっくんは笑って、わたしにキスをしてくれました。
「……好きだ、みちる……」