はじめてを、おしえて。
藤原君は、落ちていた石を拾って、投げました。(まるで、昔の漫画みたいです。)
ボクは、変な気持ちがしました。
何だか、古代から来た化石、あるいは宇宙から落ちてきた隕石を見たような……。
こんな人が、本当にいるのだなぁ。
きっと彼がボクに投げているのは優しさであって、同情ではないのです。
しかし、ボクはとてもいたたまれない気分になってしまいました。
気を使われているんだ……ボクは。
何を言っていいかわからず、黙って膝を抱えていると、藤原君が突然、ボクの肩を指でとんとんと叩きました。
「?」
「なあ、あれ」
彼が指差した方を見ると……。