はじめてを、おしえて。
ボクは何も知らないんだ。
そう思いました。
ホモ漫画を読もうが、成人漫画を読もうが、レディコミを読もうが。
本当の男女の行為がどういうものかは、わからないのです。
それは、本当に体験しなければ……。
どんなに知識として知っていても。
わかった気でいても、わかった事にはならないのです。
「当たり前すぎるー!」
ボクは行き場のない身体の熱を本にこめ、壁にぶつけました。
バカじゃなかろうか。
まともに会話もできないのに、キスの、そのまた先を想像するなんて。
バカすぎる――。
ボクは自分のバカさ加減に、泣きそうになりました。