はじめてを、おしえて。
友達と呼べる人は、全員オタク。
コミケとネットの掲示板でしか会わないような人ばかりです。
漫画やゲームの話しかしないから、ボクは彼女達がどんな人間か、全く知りません。
だから、藤原君の言う『友達』の定義とはかけ離れている気がして。
ボクは、曖昧な返事しかできませんでした。
「ふぅん……」
藤原君もまた、微妙なリアクションをします。
ボクはまた黙って、鉛筆を走らせました。
藤原君も黙って、宙を見つめていました。