はじめてを、おしえて。
わ、笑ってくれた……。
ボクの顔がおかしいのでしょうか。話し方がおかしいのでしょうか。
道化でもなんでもいい。
藤原くんが笑ってくれるのなら。
ボクはなぜか、それだけで泣きそうになってしまいました。
「おー、斉藤?」
その良い雰囲気を、やけに低い声がぶち壊します。
振り返ると、そこには昨日のヤンキー……もとい、晴人アニキがいました。
アニキはボクの顔をのぞきこみ、にやりと笑います。
「やればできんじゃねえか。
写メ撮らせろよ。あいつに見せるから」
「やっ、やめてくださいよう!!」
「冗談だよ。でも、すげーな。イケてるぜ?」
よく頑張ったな、とアニキはボクの頭をぽんぽんとなでました。