俺様ヤンキーくんとのキスから始まる恋
第一章

1.消えた携帯




「ねぇ、美紀?どうしたのよ、浮かない顔して」

 今は昼休み。

 元気な男子は外でサッカーしてる時間。

「朝からこんなだけど、何かあったわけ?」

 うぅ…鋭いなぁ。今、私に声かけてきてるのは一之瀬琴美。私の一番の親友なんだ。

「…とっとと白状しなさい!」

 机に突っ伏していた私は、顔を上げて右横に立っている琴美を見上げた。

「ねぇー!何があったのよぉぉ!」

「…わかったわかった…。教えるから」

 肩をゆすぶられて、私は腹をくくった。

「実はね、この学校の伊藤先輩にキス迫られちゃってさぁ…」

「はぁ~~っ!?」

 琴美が素っ頓狂な声を上げた。

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