俺様ヤンキーくんとのキスから始まる恋



「私が通ってる塾の先生」

 琴美が、私の耳元で言った。

「そうなの?」

「うん…なんか、ヤケクソで」

「へ?」

「あっ、なんでもない!」

 何がヤケクソだったんだろ。

 気になる。

「ねぇ―――」

 そのとき、チャイムが鳴った。

 琴美が私の後ろの席に着く。

 私は後ろを振り返った。

「さっきの話、本当?」

「さっき、って?」

「奢ってくれるって話」

「…ホント」


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