俺様ヤンキーくんとのキスから始まる恋



 放課後、琴美が教室を出て行った。

「アンタらもしっかりやんなさいよ」

 そう言ってから。

 私は深呼吸した。もう、決心しなくちゃ。

 マッキーの本心を知る、決意を。

「俺らも行くか」

 龍二が言った。

「うん」

 作戦の第二ラウンド開始――。

 マッキーに嫌われたらどうしよう、という不安を抱えながらついていく。

「…お前、平気なのか?」

 昇降口で龍二に聞かれた。

「へ?」

「この作戦失敗したら、お前確実にフラれるぞ?」

 龍二が鞄を振り回しながらぶっきらぼうに呟く。

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