俺様ヤンキーくんとのキスから始まる恋
私には気安く喋れる男友達って少ないからかけがえのない存在かもしれない。
龍二の意地悪が、不安がってる私への気遣いだってことはわかった。
その龍二らしい気遣いが嬉しくて、私はその優しさに甘えて思いきり笑った。
だけど、私が笑うのをやめた途端、龍二の顔に陰が戻ってきた。
「…んで、なんでアイツなんだよ…」
龍二が呟く。
「え?」
「なんでお前は、不安な気持ちになっても、アイツを好きでいられるんだ?」
アイツ、ってのはマッキーのこと。
「俺、お前が幸せになってくれりゃそれでいいって思ってたんだ」
何の冗談?そう聞こうとしてやめてしまったのは、龍二の顔があまりにも真剣だったから。
「けどさ…」
龍二が私の目を捉えて、一言放った。