俺様ヤンキーくんとのキスから始まる恋


           ☆

 翌日。

 私は呼び出した龍二をY高校とつながるフェンスの前で待っていた。

 ここなら何をされても逃げ出せるし、何よりマッキーと少しでも近くにいたかったから。

 龍二を待っていると、校舎の陰から龍二が現れた。

 ダルそうに歩く龍二に、「おぉーい」と手を振る。

 なるべく普通に見えるように軽い感じで。

「おう」

 龍二も軽く手を振ってくれた。

 龍二が近づいてくるにつれ、緊張で喉はカラカラ、足はガクガク、すぐにばれそうだった。

 向かい合った瞬間、額に変な汗が滲み始める。

 沈黙が流れた。

 ダメじゃん私!呼び出しといて何も言えないなんてどういうことよ!

 だけど、口の中はカラカラで、ほんと何も言えそうにない。

「あ、あのっ…「振るならさ、早く振ってくれない?」

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