俺様ヤンキーくんとのキスから始まる恋



 私の言葉を遮って、龍二が告げた。

「俺は美紀のことが好きだよ」

 龍二の言葉に胸が苦しくなる。痛いほど、龍二の気持ちが伝わってきたから。

「自分がモテるってこと自覚してないお前見てさ、俺が守ってやんなきゃって。お前に笑いかけてくる男子見て、俺がお前を守るんだってずっと決めてたんだ」

 私は龍二の言葉に泣きそうになる。

「他校のアイツより、俺の方が近くにいるって思ってたんだ」

 龍二の言葉が胸を締め付けてくる。普通、告白されたら胸はドキドキする筈なのに、ズキズキした。

「――だから、ムカつくんだよ。陰からコイツ見守ってるとかこいつのこと大事にしてるとこ見ると!」

 明らかに、私じゃない第三者に言った。

「隠れてねェで出てこいよ!」

 フェンスの向こうにかけられた言葉に、私は戸惑いを隠せなかった。

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