俺様ヤンキーくんとのキスから始まる恋



「なんか、その人、」

「その人って、あんたの初キス奪ったって人?」

 他にいませんが。

「うん。なんか去り際に、『まぁ、また会うことになるけどね』ってそう言ったんだよね」

 私が恥ずかしいのをどうにか押さえて言うと、

「絶対絶対運命だってば!!」

 興奮した口調で琴美が言った。

「へ?」

「だって、意味ありげじゃない、その言葉!!」

「…白状したんだから、パフェ返して?」

 私が言うと、琴美は口の前で人差し指を振った。

「チッチッ…甘いね、美紀。砂糖をいっぱい入れたココアより甘いよ」

 何、この決め台詞みたいなセリフ。


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