俺様ヤンキーくんとのキスから始まる恋


「いいよ、いいよ~!!一緒にあそぼっ」

 そんな簡単かつ甘い考えで私は二つ返事でオッケーしてしまった。

「遊ば、ねぇ、よ!!」

 私が男の人たちと海にはいろうとしたときだった。途切れ途切れの低い声が後ろから聞こえてきた。

 そこに立ってたのはマッキーだった。

「あ゛ぁっ!?誰だテメェ!」

 男の人が不機嫌そうにマッキーを睨む。

「…そいつ、俺の女なんで」

 言うが早いかマッキーは私の腕を掴み、元いた場所までUターン。

 ヤバいよヤバいよ!絶対説教されるよ!

 私の腕を掴んで歩くマッキーからは殺気が立ち昇っていた。

 真っ白な砂浜に私とマッキーはただ佇んでいた。

 絶対怒られるって思ってる私は、マッキーがいつ怒鳴るかを待っていた。

 身構えたまま、私はマッキーの口が動くのを待つ。けど、いつになってもマッキーは怒鳴るどころか口を開かない。

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