俺様ヤンキーくんとのキスから始まる恋



 私と龍二は校舎を出た。

 校舎を出てグランドを歩いていると、龍二が歩くのをやめた。もともと無気力状態だったから、どうせ校舎に戻る気なんだと思って、龍二の方を向く。

「早くしてよ」

 文句を言うと、龍二は校門の方を指さした。

「美紀…あれ…」

 なんだろ。

 そう思って振り向いて。

 心臓が止まるかと思った。

「…マッキー」

「俺、先行くわ」

 そう言った龍二の腕に、私はしがみついた。

「行かないで。一緒にいてよ」

 龍二は困ったような顔をした。

 一人は嫌だ。マッキーと二人きりだと、別れようなんて言えないもん。

「わかっ…た」

 龍二は頷いて、私のペースに合わせてくれた。

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