俺様ヤンキーくんとのキスから始まる恋
3.消えた恋心
マッキーと別れてから、私はよく笑うようになった。
もちろん、本当の笑顔じゃない。ただの作り笑いだ。
私が笑っていないと、皆が心配するから…――。
私とマッキーが別れたって噂はすぐに広まった。
クラスの皆は、大袈裟なくらいに私を慰めてくれた。
「大丈夫?」「元気出しなよ」「別れちゃったんだね」
皆の言葉を聞くたびに
「マッキーのこと何もわかってないくせに。知った風なこと言わないでよ」
そう思ってしまう自分が嫌。
だけど、私の作り笑いに、琴美と龍二が騙されるわけなく。
「今のアンタ、痛々しいよ」「オマエ、バカじゃねぇの」
痛々しいのも、バカなのも、全部わかってる。
でも、素では笑えなくて。
素直に笑えなくて。
私は、笑い方を忘れてしまった。