俺様ヤンキーくんとのキスから始まる恋
最終章
1.互いの気持ち
冷たい風が吹く季節も、終わろうとしている。
もう、あれからすっかり季節も変わって、私が高校生になってから一年経つ。
だけど、私の中の時計は、入学して間もなかったあの日――マッキーと出会った日のままで止まっている。
自分の席で、ボーッとしたまま外を眺めていると、不意に声をかけられた。
「東城さん、放課後ひま?」
振り向くと、そこにはクラスの男子がいた。
あどけない顔をした、茶髪の子。小柄で、トイプードルのイメージがある。
「ひまだけど」
「よかった!じゃあ、放課後、裏庭に来てくれるかな?」
私が頷くと、
「待ってるから」
と言ってトイプーくんは去って行った。
最近、今まで以上に男に対する警戒心が強い私。