俺様ヤンキーくんとのキスから始まる恋
2.私の救世主
溢れだしそうな思いを胸にしまいこんで、私は屋上を後にした。
近くにいたら、間違いなく抱き着いてた。
学校の距離と私たちの心の距離が重なって見えて、それがすごく悲しかった。
屋上でマッキーと会って私は、改めて実感した。
私はまだ、マッキーのことを忘れてない。
…忘れられるわけないんだ。
授業を受けていても
誰かと話してても、笑ってても
何をしていても
マッキーの顔が離れない。
私、重症かもしれない。
そう考えて、私はマッキーと付き合う前のことを思い出した。恋がどんな気持ちかを知らなかった私は、琴美に「私、病気かもしれない」って縋り付いたんだよね。
「東城さん、放課後ね!」
トイプーくんに念を押されて思い出す。
あ、約束のこと、すっかり忘れてた。