俺様ヤンキーくんとのキスから始まる恋



 あっという間に迎えた放課後。

 重い足を引きずって裏庭へ向かうと、既にトイプーくんが立っていた。

 トイプーくんは、私の顔を見て、大きく手を振る。

 私は小走りで、トイプーくんに駆け寄った。

「で、用って?」

 トイプーくんの顔を見て聞く。

「単刀直入に言うけど、俺と付き合ってくれない?」

 トイプーくんが切り出す。

 今日はいろいろなことがありすぎて、頭が付いていけない。

「え?」

 聞き返すと、トイプーくんはもう一度、言った。

「だから、俺と付き合ってくれない?」

「…ごめん」

 言葉の意味を理解した私は、謝る。

「…うん、そう言うと思ってた」

 トイプーくんは、困ったなと言いたげな顔で言う。よかった、分かってもらえた。

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