俺様ヤンキーくんとのキスから始まる恋
2.名前で呼べ――マッキーSIDE
今日は快晴。
文句なしの仕事日和だ。
高校を卒業した俺は、自動車会社に勤めている。もちろん、母さんが切り盛りする会社の息がかかった会社で、だから俺は入社できたんだと思う。
まだ高校在学の美紀は俺が昼休みの間も学校にいるからなかなか会えない。
そういえば、最後に会ったのいつだっけ?
思い出せないな。
なんて思っていると、携帯が鳴った。
画面に表示される名前は美紀。否、表示された名前は「ミッキー」だが。
俺は通話ボタンを押した。
「おぅ、ミッキー。どうかしたか?」
「ね、今日会えないかな」
スピーカーの向こうから、弾んだ美紀の声が聞こえる。
「今日?何時から?」
俺が聞くと、
「今からでもいいよ」
美紀が答えた。今から?そう思って思いだした。そういや今日は土曜日だったな。