俺様ヤンキーくんとのキスから始まる恋
「とりあえずさ、店入らないか」
俺が言うと、蓮が「いや」と断る。
「今から入る店はここじゃねぇよ」
煌はそう言って、繁華街の出口を指さす。
「あっち行こうぜ」
ここに呼び出した意味はあったのだろうか?そう思っていると、
「だって、ここに集合とでも言わなけりゃ、オマエ絶対来なかったと思うんだ」
さっきまで黙っていた銀髪に革ジャンの亮平が口を開いた。
「どこに行くつもりなんだ?」
「それはついてからのお楽しみだ」
☆
その日、結局向かった先は居酒屋で、俺たちは合コンをした。俺にとっては初めての経験だったし、何より女は派手なヤツと地味なヤツの差が激しい五人組だった。
俺はその中である女にそっくりな女と出会った。
名前は西宮玲。どんぐりみたいな丸い目で、茶髪。地味というよりかは派手なヤツ。派手という印象を除けば、俺の初恋の相手で初失恋の相手、美紀によく似ていた。