俺様ヤンキーくんとのキスから始まる恋


「べ、別にいいけど…」

「じゃ、決定ね!」

 集合時間と場所はいつも通りね、と言って七帆は電話を切る。

 勝ってに電話してきて一方的に電話を切る。

 なかなか非常識な友達だと思う。

 私は携帯の電源を切ってベッドに入った。

 今でも時々思い出すことがある。

 博斗様に振られたときのこと。

 思い出してもツラいだけなのに。

 たとえどんなに博斗様を想っても想いが届かないことはわかってる。それでも、片想いでもいいから…ずっと片想いしていたい。好きでいたい。

「…―――好きだった」

 私は呟いて目を閉じた。

 まだ忘れられない、彼の温もりを思い出しながら。

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