俺様ヤンキーくんとのキスから始まる恋



 朝起きると、服を着替えた。

 別にデートじゃないから、服にこだわったりはしなかった。

「あ、花梨!遅かったじゃん!」

 七帆がぴょんぴょん跳ねながら私を呼ぶ。

「別に遅刻はしていないじゃない」

「どんなけ待ったと思ってんのー」

「知ったこっちゃないわよ。勝手にあなたが早く来ただけじゃないですの」

 私が素っ気なく返すと、七帆は頬を膨らませた。

「ホント、花梨ってば血も涙もないんだからぁ」

 それじゃゾンビじゃない。

 なんて思ったけど私は言わなかった。

「とりあえず、早く行くわよ」

「はいはい…」

◆◇◆◇

 帰り道、七帆と別れた後、私はハッとした。

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