俺様ヤンキーくんとのキスから始まる恋



「行くってどこに?」

 私の問いにマッキーは私を手招きする。

「そりゃあもちろん…」私はマッキーに差しのべられた手を握る。「花梨のトコ」

 マッキーの婚約者と会うんだ…。

 なんだか、複雑な気分になる。

「本人に会って、話のケリつけねぇとな」

「花梨さんがどこにいるかはわかるの?」

「あっち」

 マッキーが後ろを指さす。それくらいはわかるけどなぁ。

「オマエは俺についてこりゃいいんだよ!」

 出かけるときも言った言葉をもう一回言って、マッキーは歩き出した。

 ◆◇◆◇◆◇◆

 玄関まで戻ってから、今度はフローリングの廊下を歩いた。角を一つ曲がると、床には絨毯が敷かれていた。

 高級ホテルの廊下みたいだった。

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