俺様ヤンキーくんとのキスから始まる恋



「そうじゃなくて」

 マッキーが花梨さんを遮った。

「じゃあ…「婚約の話、なしにしてほしい」

 マッキーが告げた。

「え?」

 花梨さんが、かすれた声を発した。

「俺、今すごく好きな女がいるんだ。今まで、こんなに好きになった女はいない。そいつと、結婚しようと思ってるんだ」

 マッキーはそう言って、私を見た。

「マッキー?」

「こいつが、俺の恋人だ」

 いきなり紹介されて、私は戸惑った。しかも、マッキーで遮られていた視界が広がって、花梨さんの姿が私の目に映った。

 花梨さんはすごく美人だった。クレオパトラカットの髪、切れ長の上がり目、細い鼻、不敵な笑みを浮かべた唇。

 現代のクレオパトラって感じがした。

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