俺様ヤンキーくんとのキスから始まる恋



 石津くんの顔が迫ってくる。

 そのとき、私の脳裏に浮かんだのはマッキーの顔だった。

「マッキー!助けて!!」

 思わず叫んでいた。

 助けに来てくれないことは、わかってるのに。

 刹那。

 私の体が浮かんだ。

「おぉっとぉ?東城さんの騎士(ナイト)登場かぁ!?」

 私は私の体を抱き上げた相手を見た。

「マッキー!」

 マッキーが、私をお姫様抱っこしていた。――と、次の瞬間、マッキーが走り出した。舞台袖目指してまっしぐら!

「マッキー、どこまで行くの?!」

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