らぶピクチャー(完)

「気にするな。親父なら喜ぶと思うし、写真好きな奴に悪い奴はいないって言い張ってるんだぜ?最初は俺も笑ってたけど、でもあながち間違ってねぇのかもなって思い始めた。」




「そりゃ、うちやって悪い子やないけど、でも・・・。」





「本当は気になるだろ?」



実のところ、確かにそうや。




でも、そう思う反面、ホンマに申し訳ないような思いもある。





「お仕事も大変なんちゃうん?何してるんか知らへんけど、夜遅くに帰ってくるんやったら、たまの休みてかなり大事やろし・・・。」




うちのパパやって、休みの日はお昼くらいまで寝てたり、好きなことしたりして一日過ごしてるんやし。



日々の疲れを癒せる、唯一の時間やと思うのに、そんなときにお邪魔したら迷惑やと思う。




そこまでして、写真教えてもらわへんでもええと思うし。




むしろ、この空なら何とか撮れそうな気もするし。




でも、難しいんやろうな・・・。





「親父、今の仕事で苦痛とか感じないらしい。楽しんでるんだと。」



そんな仕事が世の中に存在するなら、ぜひ紹介してもらいたい。

< 200 / 362 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop