空に託す想い~叶多*空夏~
*空夏*
ガタンゴトン…
電車の窓から、流れていく景色を見つめる・・
その景色はどんどん緑に変わっていく。
私は、今お祖母ちゃんの家に向かってる……
何でって?
私の幼い頃の記憶を探すため。
私が幼い頃住んでいた場所に行けば何か思い出すかも知れない、そう思ったから……
でも、それだけじゃないかも知れない。
陸から聞いた事実
私が四歳の時手術を受けるために今住んでる町ににきたとき、私には新しく家族が増えていた。
それが養子に連れて来られた彩乃だった。
そして、私は手術を受け、成功はしたものの、四歳より前の記憶は無くなっていた。
この事は前から知っていた事だった。
そして、高校に入ってから、海風を作って彩乃が新しく入ることになったとき、私は当時幹部だった、陸達に彩乃の事を守るように頼んだ。
その時に一番一生懸命彩乃を守ってたのが陸だった。
「いつも、彩乃の事守ってくれてありがと」
私はいつか、そう陸にいった。
「そんなの空夏さんの妹なんですから、守るに決まってます」
そうっいって笑ってた陸
でも、このときほんとは陸は私の事憎んでたのかな?
……彩乃の本当の双子は陸だった。
それを知ったのは陸が屋上で、私にメールしてきた時だ。
メールの内容は「復習に来たよ」それだけだった。だけど、陸は屋上にいた。
私は陸本人から、陸の過去、私の過去、彩乃の過去を聞くことになった。