空に託す想い~叶多*空夏~
「空夏!!」
その声で目が覚めた。
周りを見渡すと、白と黒で統一されたきれいな部屋にいた
「ここどこ?」
そっと呟く
「俺の部屋」
声がした方を見る…
叶多!?
なんで…
「そんな警戒すんなって」
悲しそうに笑う叶多…
何が起きてるの?
たしか……
海斗を傷つけたことに切れた私は、流星に宣戦布告して…
そうだ!
その後私倒れたんだ。
「なんで叶多が私のこと助けてくれたの?」
あっ!
また悲しそうな顔してる
「別に、お前を助けた訳じゃない。
俺が、女一人相手に男が多数でやりあってるのを見たくなかっただけ」
嘘だね。
そんな苦しそうに嘘付いたらバレバレだよ?
でも、助けてくれてことは確かだから
「ありがとう」
笑顔で、お礼を言う。
「ん!」
そう言ってそっぽを向く叶多が、可愛いと思った。
「そういえば、今何時?」
「ん?
今は昼の十時半」
えっ!?
昼の十時半…
ってことはあれから半日たったってこと!?
やばっ!
私、風花と彩乃に連絡してない…
絶対怒ってるよ…
「私はそろそろ帰るね」
そういって立ち上がろうとしたら、左肩に鋭い痛みが走った。
「まだ安静にしてろ。
お前鉄パイプで殴られたんだぞ!」
「助けてくれてことは感謝するけど、ここは敵のましてやトップの家。
そんなところに長々と居座るほどバカじゃないから」
そういって出口へ向かう。
もう少しで出口ってところで振りかえって
「明日の午後十時中央公園で待ってる」
それだけ言うと、歩く度に鋭い痛みが左肩に走るのを我慢して叶多の家から出て、急いで海斗が入院してる病院に向かった