空に託す想い~叶多*空夏~
「ここで闘っても結果は見えてるのにホントにするのか?」
確かに私と叶多が闘ったら、叶多が勝つことは目に見えてる。
でも…
「海斗の敵をとるって風花と約束したから」
正確には風花と一緒に敵をとるって約束だけど…
「海斗?……」
少し考えた叶多は思い出したように
「あー、あいつかぁ。助かった?」
「なんとかね」
叶多にとったら海斗は空風の一人ってしか思ってないのか…
当たり前の事実に悲しくなる…
でも
「そっか。
よかった!」
なんで!?
海斗を傷つけたのは叶多たちなのにどうしてそんなに嬉しそうに笑うの?
そんな風に笑うのを見て悲しくなってたのが、嬉しさに変わる…
「どうした?
顔真っ赤だけど?」
やばっ!
よけいに赤くなるのが分かる
「何でもない」
ここには、海風のトップとして来てるんだ。
女の子としての感情は消さなきゃ。