空に託す想い~叶多*空夏~
3.決意→罪悪感
*空夏*
目が覚めた時に視界に入ってきたのは真っ白な天上だった。
しばらく周りを見てると、扉が開いて彩乃が入って来た。
「お姉ちゃん!!
やっと目が覚めたの!?」
彩乃が私のことをお姉ちゃんって呼ぶのは、不安な時か、心配してる時…
「ごめんね。
もう大丈夫だから」
「三日も起きないから、私一人になっちゃうんじゃないかってすごく不安だったんだから」
彩乃がこんな風になるなんて…
今やっと、彩乃にしたことの重大さがわかった。
「ごめん。
彩乃を一人にはしない。約束する」
「ほんと?約束だよ」
「うん!約束」
泣き疲れたのか彩乃はそのまま眠った。
私は彩乃を起こさないようにそっと病室を出て、中庭に向かった。
海に電話をかける為に…
『もしもし、
空夏さん!?目が覚めたんですね』
「うん。
迷惑かけてごめんね」
『迷惑なんてそんなこと言わないでください』
「うん、ごめん。ありがとう」
「豪の怪我は?」
私は一番気になっていたことを聞く
『ピンピンしてます。
他のメンバーもほとんど怪我はありませんでした』
「よかった。」
豪、松陽、海…
皆、楽しかったよ。
今までありがとう。私に本当の笑顔をくれて…