空に託す想い~叶多*空夏~
私は静かに口を開いた
「海、私海風辞めるね。
次のトップは海に任せるから」
『……何を言ってるんですか!?』
「私のせいで海風は流星に負け、同盟を組むはめになった。
だから、私は海風を辞めるね」
『…そんな冗談おもしろくないですよ』
「冗談でこんなこと言わないよ。
私はずっと決めてたんだ。
流星に負けたら海風を辞めるって……」
『叶多は強い。
俺が闘っても負けてたと思います。
だから、叶多に負けたからと言って空夏さんが辞めることないじゃないですか』
『負けて同盟組んだからと言って…
それがなんだと言うんですか。同盟ぐらいいくらでも組みますよ。
皆もそう思ってると思いますよ』
海………
ありがとう
でも……
「もう決めたんだ。ごめんね海」
『そうですか……』
「うん。
退院したら一度そっちに顔出して皆に伝えるよ」
『分かりました。お大事に……』
「ありがとう」
『その内、松陽達を連れてお見舞いに行きます』
「ありがとう。待ってるね」
そう言って電話を切った
「空夏?」
不意に呼ばれた方を見る
「風花…」