空に託す想い~叶多*空夏~
ガラガラガラー
「空夏!?」
海斗に連れて来られたのは一年三組…
教室に入ってすぐに目にしたのは、血を流しながら守口遥香ってやつから、彩乃を守ってる所だった。
守られてる彩乃は、意識がないのかダラーンとしている。
よく見たら、頭から血が出てるみたい………
「いい加減に叶多様から別れてよ!」
「嫌だ。
叶多は、私にとって大事な人だから。
そんな叶多と別れるくらいなら、妹守って死んだ方がまし!」
「じゃあ、死ね!」
振り上げられるナイフ
気づいたら、俺は飛だしていた
しかし、俺にナイフが刺さることはなかった…
いつの間に目が覚めたのか、俺の前にもう一人立ちはだかったんだ…
「あ……、嫌…」
カシャン
ナイフを捨てて逃げる守口を海斗と風花が抑える
「キャー!」
周りから悲鳴が聞こえる……
今の俺はそんな悲鳴より、目の前の光景で頭がいっぱいだった。
「彩乃ー!」
空夏が、俺の前に立ちはだかった奴の名前を呼ぶ
そう。
俺の前に立ちはだかったのは、空夏の妹の彩乃だった………