空に託す想い~叶多*空夏~
私は風花達をおいて公園を出た。
流れてくる涙を見られないように……
「泣くぐらいなら何であんなことしたんだ?」
見てたんだね。
ずっと……
「彩乃は?」
「病院。意識も戻って今は安静にしてる」
「そう」
良かった。
ごめんね?
ダメなお姉ちゃんで、結局彩乃を守れなかった。
「こっち向けよ」
首を振る
泣き顔なんか見られたくない…
フワッ
大好きな人の香りに包まれる
「俺じゃお前の支えになれねーのかよ。
俺を頼ってくれ。俺はお前を受け止めるから」
「何があっても、俺はお前の味方だから」
ありがとう
叶多はあのときもこうして抱き締めてくれた。
大好きだからこそ、これ以上叶多といてはいけない。
もう、私の大切な人が傷つくとこは見たくないから。
でも……
「叶多、大好きだよ」
「俺も空夏が好きだ」
「うん」
やっぱり叶多と離れるのは嫌だよ……
だから、
これから起こること、二人で乗り越えて行こうね