空に託す想い~叶多*空夏~
風花が高校を抜ける……
いつだったかに風花が将来トリマーになりたいって言ってた。
うちの高校はトリマーの勉強ができる科があるからこの高校に入学したって……
すごく嬉しそうに話してた。
…………私が風花の夢を邪魔することになる
そんなの絶対嫌だ。
「海斗、まだ風花は高校に退学届け出してないんだよね?」
「まだ…」
「話聞くのまた今度ってことにして!!!
私今すぐしなきゃいけないこと出来たから」
前を歩く海斗とは違う方向に走ろうとしたら
「風花さんのところに行くつもりかよ!?
今さらあんたが行ってなんになるんだ?
風花さんを裏切って、傷つけたのはあんただろ」
海斗の声で足を止める
「確かに私が傷つけた。
でも、その事を悪いとは思ってない
けど、私のせいで風花の人生が変わるのは嫌だから」
「それで、風花さんが許したとしても俺は絶対にあんたを許さない。
これからあんたは風花さんを傷つけた罰が下る」
そこで一呼吸置き
ニヤッって笑う海斗
「楽しみにしとけよ!?」
その声を背中で聞き私は風花の元に急いだ