私とあなた
ー「でもさ~」

そういうあなたにはっとして、「ん~?」と聞く。


「その歌は、別れちゃうんじゃん?忘れちゃうんじゃん?ダメだよ。」と言った。


…なんで。なんで?なんでそんな事言うの?忘れられなくなっちゃうじゃん…。忘れなくていいの?あなたの事。私の中に、あなたがいていいの?



………好きでいいの?

わかれ道になった。私は右。あなたは左。別々の道を歩く。


「「じゃっ」」


初めて2人重なった声が、私の頭の中に響く。


好きだけど、忘れなきゃいけないんだよ。好きだから、忘れなきゃいけないんだよ。今日でおしまいだね。


「メールして」
ちょっと離れた所からあなたが言った。


…え?メール…するの?
「まだ決着ついてないし~♪」その言葉で私はどれだけ顔がにやけたか。
「うん!!絶対する!!」そして私もあなたも、また歩きだした。今日、本当に空くもってるなあ~。


あーぁ。泣けてきた。私、ちゃんと笑えてたよね?最後まで笑ってたよね?


私はあの人の方を向いた。ゆっくり坂を登っていくあなた。

私は大きな声で、「明日よろしくねー!!!!」と言った。あなたに届くように。あなたはこっちを向いて、「やだー!!」といった。


幸せだった。最後に幸せをありがとう。

私達は再び振り返って歩きだした。どうか、あなたが想いを伝えてくれますように。好きな人と、わかれ道なんかなく、まっすぐ歩いていけますように。


私は、失恋したけど、「失恋」って中にも、恋って文字が入ってるでしょう?だからね、この恋はきっと、次へ繋がる恋だったんだよ。


私はあなたを想ってたくさん泣きました。悩みました。でも、幸せでした。あなたが大好きでした。


ありがとう。
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