私とあなた
3月10日…今日は合唱祭。1年の内で最後の行事。あなたとすごす最後の行事。まだ中2だけど、あなたとは最後の思い出…。


友達と待ち合わせしている駅に、早く着きすぎて他の友達といる時、あなたの姿を見つけた。

今日は雨が降ってるから、あなたの紙はぬれてて…

「かっこいいんだよなあ…」私はつぶやいてため息をついた。


合唱祭のホールについて、ホールの中に入ろうとした時、受け付けのとこにはあなたが立っていて、みんなに向かって「頑張って下さいね」なんて言ってふざけてる。

…………。

私が通り過ぎた時、もうふざけるのを止めたのか、走ってきて私の横を通り過ぎ、すぐ前を歩き始めた…。

…………。

最後の練習をしたあと、席に戻る時もすぐ前を歩く…。

………やめて…いやだ…なんで?………。


色々な思いが頭を駆け巡る。私の前に、もう現れなくていいんだよ。もう奇跡なんて起こさなくていいの。もう…。


席に座ると、あなたの席は前の列の何席かずれたところ。私から見える席…。いいのに。もっと遠くて…いいのに。


合唱祭が始まってからも、チラチラとあなたの顔が見えて。

集中できないじゃん。どうして笑ってるの?どうして…。


歌を歌う時も、あなたは私の斜め左後ろにいて…。すぐそこで笑ってる。歌ってる。


もおダメだ。ちゃんと歌えない。


歌い終わってから席につくと、眠くなった。寝たら…見なくてすむ。私は目を閉じて、少し寝ようと思った。

それでも気になって寝れない。また少し目を開けてみると、そこには元カノとふざけてるあなたの姿があった…。
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