私とあなた
みんなでぞろぞろ玄関を出て、裏門に向かう。そしてみんなに、「ごめん!!今日一緒に帰れないわあ!!!!」
そーいってみんなを見送り、みんなが見えなくなると、裏門もすぐ横の、みんなからは見えない所に親友は座って待っていた。


静かにとなりに座ると、普通に会話が始まった。そして、歩きながら話す。


「あの人、凄い悩んでたよ。」親友は話しだす。
「うちらがいいたかった事わかった?」さっきのメールの、゛自分で考えて゛と言われたこと。

「分かんない」

「あのね、ちゃんと好きって伝えてほしかったの。じゃないとうちらが言ったのは何だったの?みたいな感じになんじゃん?あと、今日の放課後話してても、もしそれで諦めるって言うなら、それはそれでもぅうちらは何も言わないつもりだったわけ。でも、もし好きを続行するなら、それから考えるつもりだったの。でも、あの時すぐに諦めるって言ったじゃん?」


…そう。私はあの日、3人で話した後すぐに、「うち諦めるよ?!」って言った。でもそれはね、ずっと前からホントは決めてた事なの。ただ、2人が言葉にして、諦めるって言うきっかけをくれただけだよ。


「だから、ホントにちゃんと考えたのかなって思って。で、うちらに何も言わずに決めちゃって、メールしちゃったじゃん?それで、何か諦めるってすぐ言った時に、悲しかったわけよ。」


そっか…。ちゃんと考えたのかどうか…自分でもよく分からない。それでも、頭をよぎる言葉と闘って、闘って…負けた。


「最初の方は凄く好きでもいいと思うよ。時が忘れさせてくれるよ!!」

「うん」親友はたくさん私に何かを投げ掛けてくれてた。それにきづかなかった私。


1人で頑張るなんて言って、ただ他の人の言葉から耳をそむけてただけ。聞いてないふりをしてただけ。逃げてただけ。


「最後にね、あの人はね、授業中…君の事をずっと話してたんだって」


…え…。なに?今なんて…。

涙が出てきた。


親友と別れ、私は歩き出した。でも、涙のせいで、よく前が見えない。
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