私とあなた
ー2月21日。今日はあなたに会える日だよ。嬉しくて、嬉しくて、でもどこか悲しいの。あなたと話す内容はあなたの告白の話し。

あなたが私の前で私以外の人の話しするの…たえられるかな?


それでも、1日はどんどん過ぎていって、部活が終わった帰り道、部活仲間と一緒に歩いていて、横断歩道を渡った時、誰かが横をすれちがっていった。


私は一瞬だけそっちを見た。
そこを通ったのは………あなた。


渡りきった時、私はあなたの背中を見つめていた。また私の前を素通りするの?


なんで…?


家に帰っても落ち着かない。夜8時半。昨日はこの時間に待ち合わせだった。けど今日は10時半。


こんなに時計の針って遅かった?ちらちらと時計を気にする。


メールがきた。あの人からだ。


「今サッカーの練習終わった!!もっと早く来れる?」


やった!!!!そう思うしかなかった。

「うん!!!!何時くらいに総体行ける?」


このメールを打った後、私はドタドタと走って、準備を始めた。
昨日買ったグミをもってきて゛頑張れ゛と書いたペタメモをはった。


「これで応援準備OKー!!」 一人ではりきってつぶやいた。


携帯を見ると、ちょうどメールがきた。
こんな時も運命を感じてしまう。


小さな事でもね、あなたを想うと嬉しいの。

「今から飯食ってだから9時半頃は?!」
9時半かあ…。もちろん!!!!


メールが終わって私はワクワクしていた。けれど、会いたいという思いと、会いたくないという思いがいりまじって、ごちゃごちゃしてる。


今日で本当に会うの最後なんだあ…。


……楽しもう!!笑おう!!なんだか楽しみになった私は鼻歌を歌っていた。


ふと時計を見ると9時10分だった。
あと5分で出ようかな…。1分ごとに時計を気にする。


1分…2分…3分…4分…。………5分!!!!


私はそっと玄関のドアを開けて、誰にも何も言わずに…そっと、パタンとドアを閉めた。


空は雲って星は見えなかった。それでも、キレイに輝く満月が応援してくれてるみたいだった。
< 7 / 39 >

この作品をシェア

pagetop