その瞳で舐めあげて
ここで承認すれば仕事は決まる。



でも私は何をするために出版社に

就職した?

記者になるため、芸能記者じゃない。

ここで引き受ければきっともう

経済科には戻れなくなる…?



「任期は何年ほどですか?」

「何もなければ3年ね」

でも今断ればこの道、

干されることがあるかもしれない。

この社会では確定的だと思う。

そうすると扉が開く。







…伊澤郁箕。

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