その瞳で舐めあげて
私の携帯が鳴る。

_國枝だ。

「國枝…」

『どうしたの、丹音』

「國枝こそどうしたの?」

『丹音が編集部辞めたって聞いて…』


そっか、専属だから

辞めたことになってるんだ。

「それは…専属記者に

なったというか」

『凄い!あのインタビューの一件で

見初められちゃうなんて!」

「ちょっと待って、それじゃ

惚れられたみたいな言い方だから」

『でもさ、イクミンが丹音がいい

って言ったんでしょ?』

イクミン?

そういう愛称もあるな。

どっかのゲームみたいだけど。

「あ、あのねぇ…」

『というか世界一周なんて

凄いじゃない!』

「は、何のこと?」

『イクミンワールドツアーで

写真集出すんでしょ?』

ワ、ワールドツアー?!




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