その瞳で舐めあげて
「郁箕…」

そのまま後ろに引かれて

郁箕と尻もちをつく。

「いった…」

「イクミ、邪魔しに来たの?」

「マネージャーが連絡よこして」

「…カンナ」

「まぁこうやって丹音を

迎えに来たってわけ」


腕に力がこもる。

「そろそろ離して」

「離したら逃げるでしょ?」

解こうとしても硬い。

「いーじゃん、イクミは

ワールドツアーで丹音とラブラブ

なんだから」

「ああ、俺と丹音で絡んで

撮影もあるよ」

は?

私も映るってこと?!

「何勝手なこと言ってんのよ!」

「スタッフが相手が欲しいって

言うから丹音がいいって言った。

人件費削減。」


私は溜息をつく。

「イクミは丹音とそれ以上のこと

したの?」

何を聞くんだ。

「どこまでのこと言ってるか

知らないけど


…キスはしたよ?

唇にね」

私、知らないんだけど。


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