その瞳で舐めあげて
一人で暮らす上で

最低限必要なものしか

持って来なかったからお泊まりセット

なんてものは無いから


もろもろ買いに行く。

「丹音とお泊まりしたのが懐かしー」

汐里とは今迄学校も一緒だったから…

「今も泊まってるし」

「だね!」


歯ブラシはホテルにあるだろうし…

シャワーキャップとか

洗顔フォームとか

そこまでのものは必要ないか。


「丹音酔いやすいから

酔い止め持ちなよー?」

「はいはい」

「丹音居なくてさみしー」

「じゃあ他の移住先探しなよ」

「丹音ラブなのー」

「コラ、いい年して抱きつくなって」


汐里にはよく抱きつかれたもので

その甘えに折れる私だけど

取り敢えずは仕事だから。


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