その瞳で舐めあげて
海辺で2人きり。

郁箕はYシャツに黒いズボン。


何もしなくても色気を漂わせてる。

私に近付く。

私が着ているTシャツの襟に

手を掛けて肩に直で触れる。


肩の先に啄ばむように唇が触れる。

いつもの撮影のことなのに


始めから痺れが止まらない。



郁箕の肩を押し返して



カシャ


切った一枚から2人の時間が始まる。



ザブンッ

私のスキニーと郁箕のズボンの

裾が濡れる。


日を浴びて汗ばんできている。


相変わらず2人の間に聞こえるのは

シャッターの音だけ。


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