その瞳で舐めあげて
「…何でもない、

撮れたみたいだから戻るわよ」

「…うん」



沈黙が続く。


「お疲れ様!」

控え室で休憩する。

「さすがねー…倉田さん」

早速写真を確認する神山さん。

「うわ!めちゃくちゃ色っぽい!」



興奮する神山さんと立鍋さん。


メールが入る。


「何かあった?」


相手は郁箕。

心配しないで。


郁箕と目が合う。

そのメールに返信は出来なかった。


自分が分からない。


郁箕が迫ってくるのは

いつものことなのに

いつもの調子が出ない。


「丹音さん、お疲れ様。

明日も撮影だからゆっくり休んでね」

「はい、お疲れ様です」

「明日も楽しみにしてるわね♪」


仕事に支障が出ない分には

まだいい。

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