美しい翼を持った飛べない天使
「青くんは鈍感だから絶対気づかない!

確かにお母さんに泊まるかもって

言ってきたけど…」

「明日俺も美翼も朝練あるし

美翼の家からよりも俺ん家のが

近いと思って」

「もう優しいな〜陰吏くんはー!」

「わかったから早く食べて」

俺は食器を片付ける。

「私やるよ」

「美翼に台所任せたら台所が

戦場になるから嫌だ」

「し、失礼なヤツ!

不器用って言ったって今月は一枚も

お皿割っていないよ!」

「割らないのが普通。

ほら早く食べて」

「ハイハイ!」

「ハイは一回」

「陰吏のバーカ、陰険っっ!」

「意味分かって言ってるよね?」

「ただ陰吏の陰と陰険の陰を

掛けただけですー!」

駄洒落かよ、おい。

陰険 意味:表面は何気なく装いながら、心の内に悪意を隠しているさま。
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