美しい翼を持った飛べない天使
「俺もそうはなるかなー…」

青太郎には完全に伝わってないけど。

「「青太郎くーん!」」

女子たちの黄色い声が聞こえる。

「お、差し入れ。

紫之、荷物持ちでついてきてー!」

「…うん」

青太郎の後ろに水雪がついていく。

「青春だねー」

美翼が空を眺める。

「お前も青春してるでしょ」

「まぁ私も脈なしだから。

今日は一嵐きそうだねー…」

空には朝なのにどんよりとした

紫色の雲が広がっている。

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