美しい翼を持った飛べない天使
「ありがと、紫之」

「どういたしまして」

青太郎が座る椅子の横に

差し入れを置く。

「そんなに食べて大丈夫?」

「その分泳ぐし!」

「そっか…」

「そういえば紫之も昔、

差し入れくれたよな?」

「うん、渡してた」

「なんでくれなくなった?」

「もうあげないよ?

そんなに貰ったら迷惑でしょ?」

「だから言ったじゃん、

いくらでも食べるって!」


だから


“あげたくないんだよ?”
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