美しい翼を持った飛べない天使
「なんで青くんついて来るのー」

「だって陰吏デートだし」

「デートって

決まった訳じゃないでしょ」

「あ、美翼さみしーんだ?」


「うるさい、青くん」

早歩きする。

「乙女の買い物に彼氏でもないんだから

ついて来ないのー!」

「まぁまぁ美翼サン」

肩を叩く。


「青くん気持ち悪いー!」

「つれないなー」

「お、青太郎くんと美翼ちゃん」

「あ、陽向さん」

「何2人もデート?」

「そんなわけないじゃないですかー」

青太郎を突き飛ばす。


「痛ってーって“も”ってやっぱり…」

「陰吏…」

「うん、あれはデートだね」

「どんな子でしたー?」

青太郎が聞く。


「大人しい子だったな…

同じ制服着ててショートヘアで…」

「もしかして…紫之?」

「あれ、知り合い?

水雪紫之ちゃんって子」


< 53 / 64 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop