美しい翼を持った飛べない天使
「陽向さん、止めて下さいよ!」

「何で?」

「何でって…」

「陰吏…デートじゃないよ?」


「もしかして…」

「ちょっと意地悪しちゃったかな?」

「し、信じられないです!

陰吏と青くん宥める(なだ-)の

大変なんですから!」

「こうでもしないと青太郎くん、

本気にならないよね?」


「もしかして青くん、

好きなの…?」

「見え見えだよ、紫之ちゃんも

陰吏に相談するまでになるなんて」

「青くん、陰吏も頑固だからなぁ…

宥めるの…もう無理だ」


「そのときは少しだけ、手伝うよ」

陽向と美翼は笑っていた。



< 55 / 64 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop