美しい翼を持った飛べない天使
「…痛って」


青太郎は崩れ落ちた。




「言っとくけど青太郎と水雪のために

美翼も兄貴も俺だって動いてんだよ」


「…は?」

「お前が鈍いせいで

水雪は勘違いするし

鈍いくせにダサい嫉妬するし










…お前ら、結構合ってると思うよ」


「怒ってんのか、呆れたのか

分かんなくなって来た。


あーあ、もういいわ。


つまりは紫之に告白して


さっさとくっつけって

言ってるんでしょ?」


「要約すると、そう。」

「あーあ、吹っ切れた。

陰吏、ごめん」


腰を曲げて俺に

謝る。


「いいよ、だって





おあいこ…だし」


赤く腫れた頬を指で突つく。


「だな!

かーげーりちゃん♪」


「気持ち悪い、近付くな」



顰めてた顔(しかめ-)も

いつしか緩んで



爽快に笑えた。

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